唯一の違いは、リバプールに代わって、同じイングランドからアーセナルが準決勝に勝ち進んだことだ。
ガナーズ(アーセナルの愛称)は昨年、準々決勝でそのレッズ(リバプールの愛称)に敗れて大会から姿を消している。
それだけではない。
もし、マンUとチェルシーがそれぞれ準決勝でアーセナルとバルセロナを退ければ、昨季のモスクワでの決勝の再現となる。
あるいは、今年5月27日のローマでの決勝がマンUとバルセロナとの組み合わせになれば(誰もが待ち望んでいる対戦であり、最もあり得るカードだろう)、昨シーズンの準決勝の顔合わせだ。
この時は、カンプ・ノウでの第1戦を0−0で切り抜けたマンUが、ホームの“シアター・オブ・ドリームス(夢の劇場)”ことオールド・トラフォードで1−0で競り勝ち、決勝進出を決めた。
こうした状況を考えると、ヨーロッパサッカーは少なくともその構造において、チームとしての戦力や可能性が予想できるようになってきたと言える。
実際、ここ何年かの結果を見ても、上位陣に大きな変化はない。
一握りのビッグクラブの間でビッグイヤー(優勝カップ)が移動しているだけである。
CLで優勝候補に挙げられるチームはほとんど、テニストーナメントでシードされた選手のようなものだ。
ともかく、CLのクライマックスは昨シーズン同様、スペインのバルセロナ対イングランドの3チームという構図になった。
ある意味では首尾一貫しているのだが、イタリア勢は、昨季は8強に1チーム(ローマ)、今季に至っては決勝トーナメント1回戦で3チームが全滅。
UEFAカップでも辛うじてウディネーゼだけが準々決勝に進むという有りさまだった。
レアル・マドリーもその巨額な投資にもかかわらず、ベスト16で姿を消した。
“エル・ブランコ”(レアル・マドリーの愛称)は5シーズン連続での敗退である。
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