最大の変更は本戦がいきなりグループリーグから始まる点だ。
これまでのUEFAカップは1回戦があり、グループリーグを経て、CLのグループリーグ3位がパラシュート的に落ちてくるという、ちょっとややこしい大会方式だった。
しかし、この新たな大会は、成功したCLの方式を踏襲し、“チャンピオンズリーグ2”もしくは“ランナーズアップリーグ”といった方式で開催される。
また、テレビ放映権もCL方式を踏襲し、これまでの各クラブが個別に放映権を売却していた方式から、UEFAが一括して扱うように整備された。大会スポンサーもつき、まとまった額がUEFAから各クラブに分配されることになるわけだ。
現在は出場クラブの間にも、“しょせんUEFAカップか”という空気が流れていたのは否定できない。
しかし、ここにきてなぜ大会の見直しが行われたのか。
新たな大会に隠されたUEFAプラティニ会長の狙いとは?
大会方式をCL方式のUEFA主導に変更して注目を集め、新たなスポンサーが集まり、まとまった額のテレビ放映権が同大会に出場する中小クラブに配られるようになれば、各国で差が広がりつつあるクラブ間の格差も少しは埋まることになる。
そしてそれが、中小クラブをサポートするという意向を持つプラティニの意図でもある。
大国と小国、ビッグクラブと小クラブの格差を縮めようとするプラティニの狙いは成功するか。
来夏、新たに誕生する「ヨーロッパリーグ」に注目したい。